社会には数えきれない仕事があり百花爛漫と教えてくれた社長

高校中退し就職に不安を感じていた私の視界を広げてくれた社長の言葉

私は現在、中卒という最終学歴ながらも小さな会社の女社長を務めていますが、こちらのカテゴリー「アルバイトから正社員の就職へ」以降の記事でご紹介しているように、高校を中退してから、アルバイト、正社員、派遣社員など、さまざまな経験を積んでいます。

 

正社員で就職する前の20代の頃、単発のアルバイトでトラック運転手の助手をした経験があります。

 

バイト先のトラック運送会社は、社長と従業員を合わせて3名という非常に小さな家庭的な雰囲気の会社でしたが、そのアルバイトを通じて「この社会には、こんなにも色々な会社と仕事と製品があるんだ…」という事を実感しました。

 

当サイトで高校中退の中卒の方に、就職や転職のアドバイスをお伝えする冒頭に、そのアルバイトで私が経験し知り得た事、その後の私の就職や転職活動で支えとなった事をお伝えします。

 

 

数えきれない仕事がある百花爛漫の社会

社会には数えきれないほどの仕事が

社会には数えきれ
ないほどの仕事が

その運送会社の仕事は、街の中心部にある「集荷場」に荷物を取りに行き、担当地域で仕分けされた荷物をトラックに積み、それぞれの運送会社に割り当てられた担当配送先に荷物を届ける、時には配送先で荷物を預かる事もあり、担当地域以外が配送先の荷物は「集荷場」に届けるという仕事でした。

 

当時の私は、まだ正社員としての就職経験が無く、この運転手の助手の仕事以外にもアルバイトをしていましたが、その運送会社の従業員の一人が怪我をして入院してしまい、怪我の治療が終わるまでの2か月間だけ助けて欲しいとアルバイトの依頼を受けたのです。

 

私の家までの朝晩の送迎から、夜の食事まで付けてくれた、しかも時給の高いとても待遇の良い単発のアルバイトでした。

 

私はいつも年期の入った社長さんと2人でペアを組んで仕事をしましたが、ある日、社長がこう私に言いました。

 

「こうして街の中をトラックで走っていると、色々な看板が会社や店先にあるよね。看板の数だけ会社がある、さらにそのそれぞれの会社の中に色々な仕事があるんだよね。」

 

社長には、それらの会社や商店の看板が「花」に見えるとの事でした。

 

「俺にとって、これら全ての看板が花だよ、だからこうしてトラックで走っていると百花爛漫という素晴らしい気分になってくるんだよ。」

 

その社長は、私が家庭の事情で高校を中退し、家にお金を入れるためにアルバイトをしている事を知っていましたし、そんな私にいつも優しく接してくれる方でした。

 

「この世は百花爛漫、数えきれないほどの仕事がある。俺の今の仕事は、その中のたったの1つ、きっと知らない仕事の方が多いだろう。

 

仕事なんてどこにでもある、だから、やる気さえあれば、そして真面目に真剣に生きて、人から可愛がられて、また人との関係を大切にしていけば大丈夫だよ。百花爛漫の中で頑張ろう、お互いにね!」

 

さまざまな会社や商店とさまざまな仕事

確かに社長の言われる通りです。

 

日本を代表するような誰でも知っている超有名な企業から、その運送会社のように夫婦だけで経営している個人商店…

 

広大な敷地の工場で、しかし産業ロボットで殆どが自動化された工場で人間が数人しかいないSF映画のような広い無人工場から、トラックがギリギリ通れるくらいの路地で10名ほどの従業員が肩を合わせるように働いている町工場…

 

さらに扱う荷物も実にさまざまです。

 

1つで数十万円もする高価な荷物もあれば、100個入りで1000円という荷物もあります。

 

ハンカチが1枚入っているかのような小さくて軽い荷物もあれば、自動車のバンパーの試作品という荷物もありました。

 

私が知っている社会、経験している社会、そして社会にある製品や商品なんて、ほんの一部だけなんだなぁ、まだなだ何も知らない、経験していないと同じなんだなぁ、という事が痛いほどに分かりました。

 

20代の私にとって、衝撃とも言える出来事でした。

 

同時に、高校を中退し中卒という学歴で、これから望み通りの仕事に就けるだろうかと不安になっていた私の視界が急に広くなり、そして明るくなった瞬間でもありました。

 

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